旅先で"本”と出会う
~日常を離れてとっておきの”とき”を過ごす贅沢 ~
2016年に開業したブランド2軒目となるホテルグランバッハ熱海クレッシェンド。2024年8月の全館リニューアルに際し、ゲストルームをはじめ、館内各所に”本”を設置しました。
J.S. バッハ名を冠するホテルがおススメするバッハやクラシック音楽、アート、美、建築、和、熱海 / 伊豆エリアに纏わる小説、ワイン、ファインダイニング、食材・・・そしてバッハが愛したコーヒーに関する”本”の数々。ゲストの皆さまに、豊かでとっておきの”とき”をお過ごしいただきたいと願ってホテルからの贈り物です。
#本に溺れる旅

ホテルグランバッハ熱海クレッシェンド(以下GB熱海)では、ゲストルームをはじめ、館内随所に”本”が置かれています。「ベイビューサロン & テラス」(本館1階) — 相模湾を望むテラス席で、朝の光を浴びながら”本”を片手に今日一杯目のコーヒーを飲む。バッハの妻の名を冠する「マグダレーナ」(本館2階) — 食後のウィスキーを傾けながらアートフォトの中のセレブリティ気分に浸ってみる。宿泊棟の「ルックアウト(展望スペース )」 — 夕日が沈むのを見ながらアートブックを広げてみたり。リピーターの皆さまには、お泊りいただく部屋によって異なる”本”との予期せぬ出会いが待っているかもしれません。
ふと手にした”本”から、思わぬインスピレーションを得られるのも旅の醍醐味!懐かしい“本”を通してあの頃から成長している自分に出会うかも?!普段、あまり”本”を読まない方も、なんとなく気になる表紙の挿絵に惹かれてページをめくってみたら、そこに人生のヒントがあるかもしれません。何も計画しない週末のひととき、そんな”本”との出会いもまたGB熱海で過ごすとっておきの”とき”の一コマになることを願っています。
ART PHOTO BOOK
写真家 アニー・リーボヴィッツの革新性に出会う
いまや誰もが写真や動画を撮って発信できる時代。
Instagram、TikTok、Pinterestといずれもコンテンツに溢れています。共感性で繋がるコミュニティー(SNS)の入口を過ぎると、感覚的に惹かれる心地よい世界が広がっています。それが個人の手元にあるSNSの魅力は尽きませんが、旅に出たら、スマホを置いてデジタルデトックスしてみませんか?
バー&ラウンジ「マグダレーナ」では、米国の写真家アニー・リーボヴィッツの写真集「Art Edition No. 1–275 ‘Patti Smith’」(出版社:TASCHEN)をご覧いただけます。

リーボヴィッツは、1973年に米国の大衆文化誌『ローリング・ストーン』のチーフ・カメラマンとなり、1975年にイギリスのロックバンド「ザ・ローリング・ストーンズ」のツアー撮影を手掛け、一躍有名になりました。その後1980年に、元ビートルズのジョン・レノンと、妻オノ・ヨーコの写真を撮影。その数時間後に当時ジョンとヨーコが住んでいたNYダコタハウスの玄関前でジョンが暗殺されたことで、直前に彼女が撮影した写真が『ローリング・ストーン』のジョンの追悼号の表紙になったことで注目を集めました。1983年には米国ファッション誌『ヴァニティ・フェア』に移籍。著名なファッションフォトグラファーの仲間入りをしたリーボヴィッツが撮影した、女優デミ・ムーアの妊婦姿のヌード写真(1991年)が表紙となり、当時論争となったこともあります。
かの米国版『VOGUE』編集長のA. ウィンターをして、「ファッション写真を永遠に変えた」とまで言わしめたリーボヴィッツの革新性についてVOGUEジャパンはその特集記事で、「リーボヴィッツは、独創的な演出を施しながらも、光に満ちた明るい映像に被写体を配置し、なおかつ彼らの内面までも引き出す。そして、彼女はこの独自の技で、まるで歴史絵巻やファンタジーを具現化するかのようにファッション写真を創出してきた。そんな魔法のようなイメージを、このスケールで実現できる写真家は、今も彼女をおいてほかにはいないといってよいだろう」と評しています。
リーボヴィッツの写真を通して、アートフォトの世界に浸ってみてはいかがですか?

ART BOOK
画家 デイヴィッド・ホックニー独特のカラーパレットに魅せられて
GB熱海のアライバルシーンを飾るピアノのライブ演奏と駿河湾を見下ろす伊豆山361メートルからの絶景とともに、ゲストの皆さまをお迎えするロビーエリアには、仏ノルマンディーを拠点として活動するイギリス20世紀の現代芸術を代表する画家デイヴィッド・ホックニーの画集「A Bigger Book」(50 x 70cm, 498ページ)とその解説書「A Chronology. 45th Ed. 」(出版社:TASCHEN)をご覧いただけます。
2018年11月、NYクリスティーズで、ホックニーの作品『芸術家の肖像画―プールと2人の人物―』(1972年)が9031万2500ドル(約130億円、US$=144.3円 2025/05現在)と、現存作家の作品として最高値で落札されたことは記憶に新しい。そんなホックニーの芸術に関する「壮大なビジュアル調査」ともいえる「A Bigger Book」は、ブラッドフォード美術学校でのティーンエイジャー時代から1960年代スウィンギング・ロンドン(ロンドン全体が活気に溢れた時代)でのブレイク、1970年代のロサンゼルスのプールサイドでの生活、最近の広範なポートレート、iPadのドローイング、ヨークシャーの風景に至るまでホックニーの60年以上の作品を振り返ります。「これまでにホックニーの作品がこれほどの規模で、アーティスト自らの投資を受けて、驚くべき没入感を伴った形で出版されたことはありません。」(TASCHEN社解説より)コレクターズエディション(No. 1,001–10,000)各本には、画家本人のサインが入っており、かのプロダクト・デザイナー マーク・ニューソンによるブックスタンドが付いているのも印象的です。
普段あまり目にすることがない大判のアートブックに触れて、遠い異国への旅のプランを立てるものもまた旅先ならではの“とき”の過ごし方。ロビー奥のテラスで鳥のさえずりを聞きながら気になる“本”を片手に日頃の疲れを癒してください。
BOOKS
感性豊かに過ごす自然と美のライブラリー
この他にも、GB熱海ではゲストの皆さまのご滞在がより豊かなものになりますよう、4つのテーマで本をご用意しております。
「温泉はもちろん、自然豊かな美しい景観を堪能できる風光明媚な熱海。
一方で、東洋の貴重な芸術品を所蔵しているMOA美術館や毎年現代アーティストが集まる『ATAMI ART GRANT』が開催されるなどアートを身近に感じられる場所でもあります。めくるたびに好奇心を刺激するビジュアル豊富な作品集や写真集など、国内外の方々が楽しめる本を選びました。」
(選書協力:DISH)
①音楽
J.S. バッハの生涯や作品に関する本はもちろん、バッハと同時代の音楽家や後世にバッハから影響を受けた音楽家など、バッハをめぐる人々の書籍が並びます。
②歴史・建築
バッハが活躍した時代のヨーロッパ・ドイツの社会的背景がわかる書籍、華やかなバロック建築などドイツの建築物を紹介した書籍から、バッハの音楽の影響を受けた建築家たちの作品集などを選びました。
③食
当時の人々の食文化がわかる書籍、コーヒーを好んだことで知られるバッハにちなんだ本、現代に受け継がれるドイツ菓子・料理のレシピ集など、思わず手に取ってしまうような書籍を選びました。
④文学・アート
バッハの音楽が出てくる小説や著名なドイツ文学のほか、バロック時代のドイツ文化や芸術に関する書籍、バウハウスなどドイツのモダンデザインから、現代に活躍するドイツ人アーティストの作品集まで、幅広くヨーロッパやドイツのアートを俯瞰できる書籍が並びます。
なお、ゲストルームでは、伊豆等を舞台にした文学史を中心に設置されています。かつて手にしたことのある小説をATAMIの風の中で触れるのもまた情緒的なインプットになりますね。
■選書(合計:234冊、2024/08リニューアル時)の詳細については、お気軽にホテルスタッフにお尋ねください。


■参照:
Annie Leibovitz’s Iconic Photo of John Lennon and Yoko Ono | Artsy
ファッション写真を変えた、アニー・リーボヴィッツの豪華写真集。 | Vogue Japan
伝説的写真家アニー・リーボヴィッツが撮ったアメリカの肖像──ジョンとヨーコの抱擁、イーロン・マスクと母、そしてNASAまで | ARTnews JAPAN(アートニュースジャパン)
約102億円で落札。ホックニーの《芸術家の肖像画》が現存アーティストの過去最高額を更新|美術手帖
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